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『しぃし~ふぇすたブランにょ~!』発売!!

オマエラ、元気ですか?
どうも、今回もモノえもんでございます。

モノ_腕組_ニヤリ

前回お伝えした新作『しぃし~ふぇすたブランにょ~!』、いよいよ発売開始です!!
モノ_ダンス_大喜び

実にめでたい!!
詳しくはfanzaさま、BOOTHさま、デジケットさまのサイトを見てね!!

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さて、上のリンクをご覧になっても分かる通り、今回発売されたのは『しぃし~ふぇすたブランにょ~!』だけではありません。

モノ_腹抱え_哄笑

何と、『わんわんしぃし~ふぇすた!』、『オトコの娘しぃし~ふぇすた!』、『しぃし~ロンパふぇすた!』の三作品も同時発売!!
わーい! すげーやすげーや!!

モノ_指振り_ドヤ

あ、ただしこれらは言ってみれば『しぃし~ふぇすたブランにょ~!』の分割版です。
逆に言うと『しぃし~ふぇすたブランにょ~!』はこれら三作をまとめたもの。内容はほぼ、いっしょなので、そこをご注意ください。
分割版は、あくまでこれら単独作品だけが好きという方のために、ご用意しました。

モノ_腹抱え_含み笑い

しかもデジケットさまにおいては26日までの三日間に限り、半額フェア!!
これはもう、買うしかないですね!!

あ、それと『わんわんしぃし~ふぇすた!』と『オトコの娘しぃし~ふぇすた!』はDLsite様でも扱っているので、よろしければそちらからも!

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モノ_腹抱え_哄笑

さて、もう一つご注意。
『しぃし~ふぇすたブランにょ~!』、もうDL版をお買い求めいただけますが、それとは別にプレス版も発売を予定しています。
そしてそれには豪華な特典が……何と、しぃし~ずのオトコの子/娘たちの中から一人の、「天使の小水」がついてきます!!

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まあ、こういうのね。
あ、中身はただの着色水ですよ、当たり前ですけど。



こういう感じね。
もっとも、DL版開発に押され、プレス版の販売自体はちょっと遅れております。
気になる方は、どうぞちょっとだけ待っててよね!!

モノ_ダンス_大喜び

『しぃし~ふぇすたブランにょ~!』近日発売!!

ひゃっほう!
オマエラ、お久し振りでございます。
ボク、モノえもんです!

モノ_腹抱え_哄笑

長らく未来ヶ丘学園の学園長を務めて参りましたが……この度、私立晶瑞(しょうすい)学園の学園長を兼任することになりました!

モノ_指振り_ドヤ

というわけで、とうとうオマエラに
企画

……の情報をお届けすることができますよ!
え~と、そういうわけで「しぃし~カフェ」開催決定!in作者ん家!!

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モノ_腹抱え_含み笑い

……まあ、これは前フリでして、ここからいよいよゲームのお報せです。


無題

モノ_ダンス_大喜び




まあ、詳しくは上の動画を見ていただきたいんですが(上の動画では「詳しくはこのサイトを見ろと言ってるケド)、『しぃしぃふぇすたブランぶらんにょ~!』には『しぃし~』シリーズ三部作のオトコの子/娘たちが総登場!!
ゲーム内容は恋愛SLG。
何というか、『ダン○ンロ○パ』についてるアレみたいなの。
いろんなところにデートに行ったり、プレゼントをしたりして、お好みのオトコの子/娘と交流を深めるんだ。

デートコースやプレゼントによってフラグが立つと、オトコの子/娘たちとのあれやこれやなイベントが……!!

学級○判さながらに、相手の心を読んで答えをぶつける「エロロンパ」で正解し、「天使の小水」をコンプリートすると……?

さらに全員の「天使の小水」をコンプすることで、更なる隠しイベントが……!?

モノ_腹抱え_含み笑い

そんなわけで『しぃし~ふぇすたブランにょ~!』、11月中旬発売予定です!!

スペシャル駄話『名探偵荒馬宗介』最終回!!

どうも、予告通りの更新でございます。
ちなみに
無題
中であります。
当サークル製作のゲーム『わんわんしぃし~』、『オトコの娘しぃし~』、「しぃし~ロンパ』を半額でお買い求めになれます。
ご購入は以下から!

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また、BOOTHでも何かずっと半額販売をしております。
この機会に、是非お買い求めください。

さて『名探偵荒馬宗介』、いよいよ最終回です。
(お読みになっていない方は、前回、前々回からどうぞ→http://hiyokkokurabu.blog.2nt.com/blog-entry-80.htmlhttp://hiyokkokurabu.blog.2nt.com/blog-entry-81.html
ごく簡単にまとめておきますと、前々回で『荒馬宗介』は「青年」がまだ輝いていたころの作品であると、前回ではしかし本作の真の主役はシュールギャグを演じる「オヤジ」たちではないかと申し上げました。
しかし本作にはもう一つ、忘れ難い「女性」という要素が絡んできます。
『マガーク探偵団』のワンダもそうですが、山口太一先生の描く女性たちは(宗介と同じく)クールで妙な色気を感じさせるのです。
いえ、実際のところ女性が本筋に絡むお話というのはほとんどないのですが……。

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■ブスのケメ子と結婚させたい下宿のおばさんのせいで、かえってフラグが……とこうしたシーンもアダルトに見えたものです。


ごく初期において、宗介と若い女性編集者の微妙な関係が描かれます。
仕事仲間以上のものではないけれども、どこかフラグめいたものを感じさせる。上のお茶のシークエンスも、今でいうラッキースケベ的なものです。
もっとも宗介のキャラがクールなせいで、その距離感は今一掴めないのですが、この女性は三話で吉岡邦子という名前が明らかになると同時に(何故かこの人だけ駄洒落ネーミングじゃない……)、事件の容疑者となったところを宗介に救われます。
が! この後、しばしのお休み(未登場回)を経て、六話ではいきなりこの邦子さん、婚約者を伴って現れ、それを知った宗介が泣き崩れます!
宗介自身の邦子さんへの感情自体、ほとんど描かれてもいなかったのに、いきなり婚約者が現れ、いきなり失恋です。
以降、この邦子さんは漫画から姿を消してしまいます。この回は同時に金太郎君のガールフレンド桃子タンも初登場しており、ある意味ではヒロイン交代回と言えなくもありません。
その後は数回を経て、何の説明もなくまた別な若い女性編集者が登場して、「事件に首を突っ込んでいないで早く漫画を描いて」とのルーティーンが繰り返されることに。

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■新編集者。髪型を変えた同一人物という可能性もないではないですが……。

しかしこの編集者は名前も分からず、宗介との関係性も分からず、そのままフェードアウト。また恐らく別と思われる編集者が登場します。
年度の違うバージョンでは何だか幽霊みたいな顔の女性編集者が「○○美人編集者」といった肩書(○○には忘れちゃったけど名前が入ります)と共に登場していたこともありました。この時は「美人編集者」という言い回しをやけに何度も繰り返していた記憶があり、ひょっとして実在の担当者を登場させたのでは……いや、それを言うなら元々、上の邦子編集者もその後釜も実在の編集者で、山口センセが毎回毎回、本人をモデルに漫画を描いていたのでは……という気もしてしまいます。

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■さらに数回後の編集者。これは上と同一人物……?

作品中期以降は、一度中年男性の編集者に絞られている姿が描かれたのを最後に、編集者(漫画家としての姿)は描かれなくなります。
下宿のおじさんおばさんなども描かれなくなり、ケメ子も登場しなくなります。これは宗介の「青年」としての私生活が描かれなくなったということでもありますね。
そもそも、後期はまた前回書いたように宗介自身の出番も少しずつ減っていき、作品世界自体が変質していきます。
しかし最終回、いきなり登場するのが須越狂子さん。
驚木警部の姪っ子(?)なのですが、クールな女性揃いの本作の中で「何者かに部屋を覗かれ、錯乱している」という設定で登場します。

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■学研の作品で、この描写はかなり際どい?(NGワード:『まいっちんぐマチコ先生』)

え~と、最終回のネタバレまでしてしまっていいのか分かりませんが……(知りたくない方はここで読むのを止めて、是非kindle版を買ってください!!)実は上の事件は狂言で(またかよ!)、実は荒馬との結婚が目的であったというのがオチ。最初っから言わば主人公の嫁として準備されたキャラクターに、何とも言えずエロスを感じたものです。考えると、それが最終回(怪盗も登場しないのに!)というのも象徴的。
つまり本作は最初から宗介の女性関係が語られ、そして最後の最後にその結婚が暗示され、宗介の「青年期」の終わりを描き、終了した作品だと言えるのです。
その意味で、女性編集者が次々変わっていくのも宗介の女性遍歴、嫁捜しといったムードがなきにしもあらずです。
更に言えば、荒馬宗介自身が自分をモデルにした『荒馬宗介』という漫画を描いている、完全に作者である山口センセの分身。ちょっと何か、センセの実生活がどうだったのか気になるところではありますが、まあ、それはゲスの勘繰りというヤツかも知れません。

……さて、『荒馬宗介』特集、いかがだったでしょうか。
続刊が出ればまた、ちょっとご紹介したいところではありますが、その前に何とかゲームについての進展をお伝えできれば……と思いつつ、今回はこんなところで。

スペシャル駄話『名探偵荒馬宗介』第二回

どうも、予告通りの更新でございます。
ちなみに
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中であります。
当サークル製作のゲーム『わんわんしぃし~』、『オトコの娘しぃし~』、「しぃし~ロンパ』を半額でお買い求めになれます。
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この機会に、是非お買い求めください。

さて、前回に引き続き、『名探偵荒馬宗介』についてご紹介していきましょう。
(お読みになっていない方は、前回からどうぞ→http://hiyokkokurabu.blog.2nt.com/blog-entry-80.html
今回は肝心の推理要素について。
本作の印象を、ぼくは前回、大変アダルトに感じたと書きましたが、実は第一話(今回の復刻版でも第一話として扱われた、1978年四月号掲載分)の推理がめちゃくちゃに難しく、そこもアダルトであるとの印象を持つのに一役買っていました。
何しろ今回の再読ですら、正直わけが分からなかったほど。時刻表トリックならぬ路線図トリックとでも称するべきもので、今から思うと著者の趣味(旅行とかが好きなのかなと思わせる描写が随所に登場します)が生かされていたのかな、という気がします。

ところが、これ以降はそれほどでもなくなります。非道いのが二話目で、敵が旅行中の宗介を変装して張り込むが、温泉で(変装前と)同じタオルを使っていたことから正体がばれ、お縄……って、本当にただそれだけのお話。
いや、それより問題は変装に気づいた宗介がこの男に殴りかかるのですが、この時点では相手は「単に変装している人」だぞ! のくせ、最後にこの男、刑務所に入っているし。
一応、その男は怪盗の手下であり、宗介の原稿を盗もうとしていたのですが、(宗介はそんなことは分かっていなかったはずだし)あくまで未遂であり、そんなことでムショにぶち込まれるかなあ。まあ、余罪があったと考えればいいんでしょうが。
いえ、問題はそもそも、宗介の原稿が狙われた理由。
それは宗介がライバルの怪盗・矢名完次をモデルにして、笑いものにした漫画を描いていたから。ブチ切れた矢名が子分に原稿を盗ませようと宗介をつけさせて……というのが、話の大筋なのです。
おい荒馬宗介、お前の方こそ名誉棄損だろう。『石に泳ぐ魚』事件を知らないのか!?

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■この人、この時点では単に「変装してるヘンな人」です。

それ以降もとにかくお話のオチとして、「被害者本人の狂言」「共犯者がいた」というものが多すぎる感があります。一応、クイズライター的な人がブレーンになっているのですけどねえ。
また、推理そのものがそうしたクイズ的というか、「犯人の差し出した暗号文を解く」という(いささか安直な)パターンが多すぎです。
逆に上のお話でも変装の方法が妙にリアルに描かれており、そうした探偵もの的ディティールや、メインではなくちょっとしたサブの謎解きなどが随所にちりばめられており、そこは著者のサービス精神が感じられます。

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■怪盗矢名完治を追跡する金太郎君と桃子ちゃん。
ぼくならこのルックスのオヤジを尾行する度胸、ありません。


そうそう、上にも書いたように、荒馬宗介には矢名完次といった敵怪盗も設定されておりました。
こうした、ことに子供向けの探偵ものといえば怪盗こそが作品の華。『カゲマン』でもカゲマン、シャドーマンを差し置いて19面相こそが一番人気であったといいます。
ところが――どうしたことか、怪盗は思ったほどには前面に出てきません。上にも「狂言」と書きましたが、怪盗の名を騙った一般人の犯行、というパターンが異常に目立つのです。中には別に矢名完次本人で別にいいと思えるのに、最後の最後で一般人の変装というオチをつけたのもありました。
また、そもそも(やはり当初のトリックが難しいとの声が多かったからでしょうが)中期以降は怪盗のほとんど無意味な珍奇なだけの愉快犯的犯行、というパターンが目立ち、これもどうかと思いました。

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■切手を盗むため、刑事を眠らせるために出てきたのですが……何故にこの格好?
しかし「福水」って何? 妙に飲んでみたかった思い出。


さて、年度が『四年の学習』から『五年の学習』に移ると、矢名は特に決着の描かれることもないままに姿を消し、いきなり九盗太郎(いちじくとうたろう)という怪盗が登場します。

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■「一字で九だからいちじくと読む」というのは作者のお気に入りのネタなのか、別な漫画では同名の少年キャラが登場したこともあります。

しかし、まあ、やることは別段変わりなし。世界的大怪盗のクセに的屋のオヤジみたいな顔をしている矢名に比べると、「スーパーマンみたいな格好をした、単なる子供向け漫画の怪盗」であり、面白味はありません(矢名はアロハなどを着ていることが多いのですが、イメージとして宗介に語りかける(つまり現実の矢名ではない)シーンでのみスーパーマン的スタイルで現れるという、妙なこだわりが見られます)。
また、『五年の学習』では一時期、変人科学者の只野天災がセミレギュラーとして活躍、『六年の学習』になると「その回だけのゲストキャラである妙なオヤジが一コマ目から登場し、主役的に活躍する」というパターンが増えてきました。
こうした、「漫画家が作品世界に飽きてしまい、気づくと延々別の話を描いている、主人公たちはちらっと顔見せするだけになってしまう」といった展開、90年代初期辺りまではたまに見たパターンなのですが、初志を貫徹できないのはどうかと感じ、当時はあまり好印象がなかったのですが(……って、そんなことを考えていたんだから、嫌なガキだね)。
作品後期はそうした妙なオヤジが怪盗の子分、或いは変装であるとだけ説明され、怪盗の姿は一切登場しない話が続き、結局「九」との決着も、ラストまでつけられないままというアンチクライマックス。
しかし、まあ、そうした作品カラーに対する評価は置くとして、やはり読み直してみると、こうした「ヘンなオヤジ」が縦横無尽に活躍する、ナンセンス、シュールギャグこそがこの作者の持ち味であったのではないかと、つくづく思われます。
主人公側にも驚木桃太郎警部というメグレ警部役がおり、「ヘンなおじさん」キャラとして縦横無尽の活躍をしていました。

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■この人。驚木音頭は覚えている人も多いでしょう。

つまり本作は、クールな「青年」を主役に据えて探偵漫画の体裁を取りつつ、ヘンな「オヤジ」が真の主役として活躍する、シュールギャグ漫画であったのです。
さて、「青年」、「オヤジ」で基本、本作のファクターは出揃っているのですが、ぼくとしてはどういうわけか、(決してメインを張ることのなかった)本作の女性陣こそが印象に残っています。次週辺り、「荒馬宗介の華麗なる女性遍歴(?)」について語ってみましょう。

スペシャル駄話『名探偵荒馬宗介』

お久し振りでございます、みな様。
夏コミ以前に更新したかったのですが、諸事情で適わず。
まだ新情報をお届けできる域に達していないのですが、ともあれ、(どれだけいらっしゃるか分からないのですが)定期的に足を運んでくださるみなさまのため、生きていることだけは伝えておこうと今回、更新することにしました。
ちなみに
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当サークル製作のゲーム『わんわんしぃし~』、『オトコの娘しぃし~』、「しぃし~ロンパ』を半額でお買い求めになれます。
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この機会に、是非お買い求めください。
さて、では今回の駄話のネタは『荒馬宗介』。
ご存知でしょうか。ある時期の『学研の学習』に連載されていた漫画作品。作者の山口太一先生は『マガーク探偵団』シリーズの挿絵を担当したことでも知られ、とある世代の人々には強烈な印象を残す作家さんです。
さて、そんな『荒馬宗介』がKindleで復刻したので早速買って読んでみました。
ン十年ぶりの再読で感じたのですが、見るに山口先生は大人向け、それもナンセンスなものをホームグラウンドとする人ではないかということ。wikiで見てみるとまさにその通りで、ある意味、推理ものは得意ジャンルではなかったのではないか……と。
まあ、感想ばかりいっていても始まりません。まずは簡単に作品のご紹介を。
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はい、これが我らが主人公、荒馬宗介です。
『カゲマン』もそうですが、素顔の分からない、どこか得体の知れなさを秘めた人物です。探偵には神秘性が必要と考えられていたのでしょうか。
カゲマンも比較的クールなキャラでしたが、この宗介もそうで、当時のぼくの印象はとにかく大人っぽい漫画、というものでした。
探偵であるが故、クールに全てを見通していないといけませんし。また、下宿先の少年、金太郎に「おじちゃん」と言われている辺りからも、キャラのアダルトさを感じさせます(今回の復刻版にはありませんでしたが、確か29歳という設定が語られたこともあります)。

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■着物の方がケメ子、もう一人が下宿のおばさん。あからさまな“ブス”が登場したのもこの時期の漫画の特徴です。

また、当初はこの下宿先のおばさんが宗介を姪の(?)ケメ子と結婚させようとするが、宗介は担当編集者(彼の本業は漫画家なのです)が好きで……といった三角関係が描かれてもおりました。

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■宗介の担当編集者。こんなシーンもあったりして、そこがまた大人っぽさを感じさせます。


見ていて感じられるのは、自由業で普段からぶらぶらしている独身男性、というものに対する憧れのようなもの。漫画家としてはいつも編集者に叱られてはいるものの、それが美人のため、どこか「ご褒美」なムードを漂わせている。知恵が回り、意外に身体能力も高く、子供にも憧れられ、女性からも愛される対象となっている「青年」というのが、まだこの時代には普通だったわけですね。もちろん、宗介に横恋慕するケメ子はものすごいブスとして描かれてはいるものの、「一応の、評価の対象」となっているところが重要なわけです。
『オバQ』では伸一兄さんのオープンリールのテープレコーダに、カメラに、ステレオに正ちゃんやオバQが憧れるシーンが度々登場します。もちろん、伸一兄さんは大人ではないものの、当時の「青年」は経済力やホビーについての知識など、が憧れられる要素を持っていました。そんな最後の時代に描かれた、「青年ヒーローが主役の少年漫画」が本作だったと言えるのです。

――というわけで、今回は作品の基本設定の紹介に留まりましたが、来週辺りまた、もうちょっと詳しい作品評をお送りしたいと思います。
どうぞ、またいらっしゃってください。
プロフィール

雛子一

Author:雛子一
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管理人の「雛子一」です。
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