スペシャル駄話『名探偵荒馬宗介』
お久し振りでございます、みな様。
夏コミ以前に更新したかったのですが、諸事情で適わず。
まだ新情報をお届けできる域に達していないのですが、ともあれ、(どれだけいらっしゃるか分からないのですが)定期的に足を運んでくださるみなさまのため、生きていることだけは伝えておこうと今回、更新することにしました。
ちなみに
中であります。
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この機会に、是非お買い求めください。
さて、では今回の駄話のネタは『荒馬宗介』。
ご存知でしょうか。ある時期の『学研の学習』に連載されていた漫画作品。作者の山口太一先生は『マガーク探偵団』シリーズの挿絵を担当したことでも知られ、とある世代の人々には強烈な印象を残す作家さんです。
さて、そんな『荒馬宗介』がKindleで復刻したので早速買って読んでみました。
ン十年ぶりの再読で感じたのですが、見るに山口先生は大人向け、それもナンセンスなものをホームグラウンドとする人ではないかということ。wikiで見てみるとまさにその通りで、ある意味、推理ものは得意ジャンルではなかったのではないか……と。
まあ、感想ばかりいっていても始まりません。まずは簡単に作品のご紹介を。
はい、これが我らが主人公、荒馬宗介です。
『カゲマン』もそうですが、素顔の分からない、どこか得体の知れなさを秘めた人物です。探偵には神秘性が必要と考えられていたのでしょうか。
カゲマンも比較的クールなキャラでしたが、この宗介もそうで、当時のぼくの印象はとにかく大人っぽい漫画、というものでした。
探偵であるが故、クールに全てを見通していないといけませんし。また、下宿先の少年、金太郎に「おじちゃん」と言われている辺りからも、キャラのアダルトさを感じさせます(今回の復刻版にはありませんでしたが、確か29歳という設定が語られたこともあります)。
■着物の方がケメ子、もう一人が下宿のおばさん。あからさまな“ブス”が登場したのもこの時期の漫画の特徴です。
また、当初はこの下宿先のおばさんが宗介を姪の(?)ケメ子と結婚させようとするが、宗介は担当編集者(彼の本業は漫画家なのです)が好きで……といった三角関係が描かれてもおりました。
■宗介の担当編集者。こんなシーンもあったりして、そこがまた大人っぽさを感じさせます。
見ていて感じられるのは、自由業で普段からぶらぶらしている独身男性、というものに対する憧れのようなもの。漫画家としてはいつも編集者に叱られてはいるものの、それが美人のため、どこか「ご褒美」なムードを漂わせている。知恵が回り、意外に身体能力も高く、子供にも憧れられ、女性からも愛される対象となっている「青年」というのが、まだこの時代には普通だったわけですね。もちろん、宗介に横恋慕するケメ子はものすごいブスとして描かれてはいるものの、「一応の、評価の対象」となっているところが重要なわけです。
『オバQ』では伸一兄さんのオープンリールのテープレコーダに、カメラに、ステレオに正ちゃんやオバQが憧れるシーンが度々登場します。もちろん、伸一兄さんは大人ではないものの、当時の「青年」は経済力やホビーについての知識など、が憧れられる要素を持っていました。そんな最後の時代に描かれた、「青年ヒーローが主役の少年漫画」が本作だったと言えるのです。
――というわけで、今回は作品の基本設定の紹介に留まりましたが、来週辺りまた、もうちょっと詳しい作品評をお送りしたいと思います。
どうぞ、またいらっしゃってください。
夏コミ以前に更新したかったのですが、諸事情で適わず。
まだ新情報をお届けできる域に達していないのですが、ともあれ、(どれだけいらっしゃるか分からないのですが)定期的に足を運んでくださるみなさまのため、生きていることだけは伝えておこうと今回、更新することにしました。
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さて、そんな『荒馬宗介』がKindleで復刻したので早速買って読んでみました。
ン十年ぶりの再読で感じたのですが、見るに山口先生は大人向け、それもナンセンスなものをホームグラウンドとする人ではないかということ。wikiで見てみるとまさにその通りで、ある意味、推理ものは得意ジャンルではなかったのではないか……と。
まあ、感想ばかりいっていても始まりません。まずは簡単に作品のご紹介を。
はい、これが我らが主人公、荒馬宗介です。
『カゲマン』もそうですが、素顔の分からない、どこか得体の知れなさを秘めた人物です。探偵には神秘性が必要と考えられていたのでしょうか。
カゲマンも比較的クールなキャラでしたが、この宗介もそうで、当時のぼくの印象はとにかく大人っぽい漫画、というものでした。
探偵であるが故、クールに全てを見通していないといけませんし。また、下宿先の少年、金太郎に「おじちゃん」と言われている辺りからも、キャラのアダルトさを感じさせます(今回の復刻版にはありませんでしたが、確か29歳という設定が語られたこともあります)。
■着物の方がケメ子、もう一人が下宿のおばさん。あからさまな“ブス”が登場したのもこの時期の漫画の特徴です。
また、当初はこの下宿先のおばさんが宗介を姪の(?)ケメ子と結婚させようとするが、宗介は担当編集者(彼の本業は漫画家なのです)が好きで……といった三角関係が描かれてもおりました。
■宗介の担当編集者。こんなシーンもあったりして、そこがまた大人っぽさを感じさせます。
見ていて感じられるのは、自由業で普段からぶらぶらしている独身男性、というものに対する憧れのようなもの。漫画家としてはいつも編集者に叱られてはいるものの、それが美人のため、どこか「ご褒美」なムードを漂わせている。知恵が回り、意外に身体能力も高く、子供にも憧れられ、女性からも愛される対象となっている「青年」というのが、まだこの時代には普通だったわけですね。もちろん、宗介に横恋慕するケメ子はものすごいブスとして描かれてはいるものの、「一応の、評価の対象」となっているところが重要なわけです。
『オバQ』では伸一兄さんのオープンリールのテープレコーダに、カメラに、ステレオに正ちゃんやオバQが憧れるシーンが度々登場します。もちろん、伸一兄さんは大人ではないものの、当時の「青年」は経済力やホビーについての知識など、が憧れられる要素を持っていました。そんな最後の時代に描かれた、「青年ヒーローが主役の少年漫画」が本作だったと言えるのです。
――というわけで、今回は作品の基本設定の紹介に留まりましたが、来週辺りまた、もうちょっと詳しい作品評をお送りしたいと思います。
どうぞ、またいらっしゃってください。